日本の歴史から学ぶ、日本人の精神性

千年にわたって、日本人の精神をつくってきた教科書を知っていますか?

実語教5

加納聖士です。

戦後70年たった今の日本は、連日いろいろなニュースが飛び交い、私たちを驚かせます。

その内容は、今、最も安全であるはずのその家庭の中で、幼児虐待、DV、老人虐待、親殺し、子殺し、夫婦間殺人などの家族間相克からの凄惨な事件が相次いでいます

現在の日本社会が抱えているさまざまな問題の根本原因はどこにあるのでしょうか?
これは当ブログでも一貫して指摘し続けてきた通り、戦後日本の教育にあると私は考えています。

今回は千年にわたって、日本人の精神をつくってきた子供たちの教科書を紹介したいと思います。

千年近く前から日本で教えてきた道徳の教本

戦後の教育には、道徳心を育てる人間学という学問が欠落していました。

つまり、「人間としていかに生きるのか?」「人間としてどう在るべきか?」ということを子供たちに教えない教育をしてきたのです。

歴史を遡れば、平安時代の終わりに出来たと言われている『実語教(じつごきょう)』が教科書として鎌倉時代に広まり、更に江戸時代の寺小屋でも使われていました。

後ほど詳しく説明していきますが、この『実語教』とは正に、人間としていかに生きるのかという内容を、千年近く前から日本で教えてきた道徳の教本なのです。

戦前の日本は、「修身」という授業の中で、きちんと人間学を身に付ける授業がありました。

こういった人間的な素養を身に付ける授業は戦後、GHQによる教育制度改革で修身の授業が停止されるまで、日本人の強い精神力の源泉になっていたものです。

実語教4

マッカーサー司令官は日本を占領したとき、日本の強みとは何であったかを徹底分析しました。

それが日本人の精神力の強さだと知り、それを怖がり、それを破壊しようと試みたのです。

GHQが去ったあとも、彼らの置き土産である左翼革命を目的とする日教組に教育現場が牛耳られて、「教育責任の不明確」「教員に教育が委ねられる」「親の教育権の不明確」「宗教道徳教育の否定」「国が自国の教育に口出しできない」「愛国心なき自虐史観の定着」などの状況を作り出したのです。

これらの戦後教育によって、「親に孝を尽くす」「友に真を尽くす」といった日本人がごく当たり前に持っていた道徳観が、年々薄まっていったのです。

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実語教は、私たち国の精紳文化の基礎となってきた書物

山高きが故に貴からず、樹あるをもって貴しとなす。
人肥えたるが故に貴からず、智あるをもって貴しとなす。

という文句を冒頭として、児童のために教訓を説く「実語教」は、平安時代末期から江戸時代末期まで広く庶民教育に用いられた道徳の教科書です。

そのため徳川家康も、二宮尊徳も、坂本龍馬も、西郷隆盛も、当時の日本人は皆この実語教を学び育ってきました。

実語教

この実語教の特徴は、当時、国民教育の中心であった儒教の教えを中心に採用し、はじめて学問を志す子どもたちに、適切な教訓を説くものとして、近世にいたるまでの庶民教育の根本となりました。

つまり実語教は、私たち国の精紳文化の基礎となってきた書物なのです。

日本人の精神文化を理解する意味でも、実語教に書かれていることは、ぜひ知って下さい。

実語教の現代語訳

 

「実語教」は平安時代に作られ、約千年間にもわたって読み継がれてきました。
以下が「実語教」の素読用の読み下し文です。

実語教2

今回は書かれている内容を知っていただきたいため、「実語教」の現代語訳のみ紹介します。

読まれてみれば感じていただけると思いますが、日本の精神がここに凝縮されています。

山はただ高いから尊いのではない。
木が茂っているからこそ尊いのだ。

人は裕福だから偉いのではない。
智恵を持つからこそ偉いのである。

富というのは、生きている間だけ持てる物であり、死んで体が消滅してしまえば、同時に失う。
一方で、智恵は長い年月にわたって持続する宝である。
命が終わっても、ついてくる。

玉は磨かなければ光を発しない。
光らない玉は、ただの石の塊だ。

人も学ばなければ智恵を持てない。
智恵のない人は、愚人だ。

蔵の中にある財宝は朽ちてしまうことがあるが、体の中にある智恵は、朽ちることがない。

いくら大金を積んでも、一日勉強したことの価値には及ばない。

兄弟といつまでも一緒にいれるわけではないが、慈悲の心はいつまでも持ち続けられる。
財物は長く存在しない。

智恵こそが大事だ。
身体を構成する地・水・火・風の四元素は日々衰え、心も次第に暗くなっていく。

幼い時に勉強せず、老いた後に悔やんでも、何の得にもならない。
だから本を読むことを嫌がってはいけない。

学問を怠ってはいけない。
寝る間も惜しんで毎晩、本を音読せよ。
空腹を我慢して一日中勉強せよ。

師に会っても、その人から学ばなければ、無駄に一般人と会うのと同じだ。

習読しても、何度も繰り返さなければ、ただ、隣の家の財宝を数えるくらい無駄なことである。

金持ちの家に生まれたとしても、その人に価値が備わっていなければ、霜の下の花のように存在感がない。
たとえ貧しい家に生まれたとしても、智恵のある人は、泥の中に咲く蓮のようだ。

父母は天と地であり、師は太陽と月である。(自分より上の存在である)
親族は葦のようであり、夫婦は瓦のようだ。(自分と同列の存在である)

父母には朝から晩まで孝行せよ。
師には一日中仕えよ。
友とは仲良くし、喧嘩するな。

自分より年長の者には礼儀正しく敬い、自分より年下の者は可愛がれ。

智恵の持たない人は、木や石と同じだ。
孝の心を持たない人は、動物と同じだ。

三学(戒学・定学・恵学)を学ばずに、どうやって七覚(※1)を身につけられよう。
四等(慈・悲・喜・捨)の船に乗らないで、誰が八苦(※2)の海を渡れるだろうか。
八正道(※3)は広大な教えだけれども、十悪(※4)を行う者にはできない。

だらしなく精進を怠る者はその境地に至れない。

無為の都(浄土)に至り楽な心になるといっても、だらしなく精進を怠る者はその境地に至れない。

老いた人を父母のように敬い、幼い人を子どもや弟妹のように愛せよ。

自分が他人を敬えば、他人は自分を敬う。
自分が他人の親を敬えば、他人は自分の親を敬う。

自分の身を良くしたければ、まず他人を良くしてあげなさい。

他人が悲しんでいるのを見たならば、自分も一緒に悲しみなさい。
他人が喜んでいる声を聞いたならば、自分も一緒に喜びなさい。

他人の善行を見たなら、自分もそれを速やかに行い、他人の悪行を見たなら、自分はそれを行うな。

悪行を好んで行う者は不幸を招く。
それは、音が起これば響く、という関係と同じように当然のことだ。

善行を行う者は福を受ける。
それは、体にいつも影がついてくるようなものだ。

たとえ今が裕福であっても、貧しい時の気持ちを忘れてはいけない。
最初は裕福であっても、終わりに貧しくなることもある。

たとえ今が高貴な身分であっても、賤しい身分の気持ちを忘れてはいけない。
最初は高い身分であっても、終わりに賤しい身分になることもある。

習うのが難しく、忘れやすいのは、音楽のような芸才。
学ぶのが容易で、忘れにくいのは、読み書きの才能である。

食べるから存在できる。
身体があるから、命がある。

農業を忘れず、かつ、必ず学問をやめてはならない。
後世の学問に励む者は、まずこの書(実語教)を読み、考えるべし。

この実語教は学問の出発点である。
死ぬまでここに書いていることを忘れるな。

※1 七覚支:仏道修行における7種の注意点(択法覚支・精進覚支・喜覚支・軽安覚支・捨覚支・定覚支・念覚支)
※2 八苦:生・老・病・死・愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦
※3 八正道:仏道修行の基本となる8種の徳(正見・正思惟・正語・正業・正命・正精進・正念・正定)
※4 十悪:してはいけない10種の悪行(貪欲・瞋恚・愚痴・綺語・両舌・悪口・妄語・殺生・偸盗・邪淫)

実語教6

まとめ

実語教は千年にわたって、気遣いや勤勉を尊ぶ日本人の国民性をつくってきた教科書です。

ある書物によりますと、雨の降る渋谷ハチ公前の大きなスクランブル交差点で、色とりどりの雨傘がひしめいている、それを見下ろす高層ビルのレストランで、アメリカ人老夫婦はこんなふうに語ったと言います。

私たち、こうするのが大好きなの。
日本のことが一番よくわかるから。
雨の日、そしてことに渋谷のような大きな交差点。
ほら、あちこちの方向へ動く傘をよく見てごらんなさい。
ぶつかったり、押し合ったりしないでしょ?

バレエの舞台の群舞みたいに、規則正しくゆずり合って滑って行く。
演出家がいるかのように・・・
これだけの数の傘が集まれば、こんな光景はよそでは決して見られない。

外国人が日本に来て、驚くことの一つが、日本人一人ひとりが持つ他者への気遣いだと言います。

他者への気遣いは日本人の国民性ですが、その国民性を作ってきた元が『実語教』なのです。

実語教1

千年にもわたって、日本人の精神を作ってきた教科書が、今ほとんど忘れ去られています。

しかし日本人の心はこれで育ったのです!

今を生きる私たちは先祖から流れる大和ごころを大切に継承していきましょう。

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